シニアうさぎの避妊手術 体験記【子宮蓄膿症・子宮腺癌】(後編) 

シニアうさぎ(ロップイヤー)のLopが7歳9ヶ月で避妊手術をした時の記録です。
前編はこちら↓ 前編では、避妊手術を受けた後で、今思えばこれは予兆だったのかな、と思うことについて書きました。

今、若いうさちゃんを飼っている飼い主さんには、是非早めに避妊手術をすることを考えてもらいたいです。
今、シニアうさちゃんを飼っている飼い主さんには、うちの子Lopの体験を読んでいただき、決断の一助となれば幸いです。

この記事は高齢(7歳9か月)のうさぎ(ホーランドロップ)のうちの子が避妊手術をした時の体験記です。同じように高齢のうさちゃんの手術について悩んでいる飼い主さんやまだ若いうさちゃんの飼い主さんの参考になればと思い、記録します。医療従事者でも専門家でもない、ふつうの飼い主のひとりとして、避妊手術を早期に行うことの重要性や今回の避妊手術について感じたことなどを綴っています。お薬や生活の仕方などはかかりつけ医の指示に従ってくださいね。

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7歳9か月のシニアうさぎの避妊手術記録(後編)

診断①子宮に腫瘍がある

血尿をはっきり目撃して、すぐに病院に行きました。ただ、かかりつけ医は休診だったので、別の病院の先生に診てもらいました。

ちなみに我が家は住む家を決める時に、タクシーで30分以内に行ける動物病院が複数軒あるか必ずチェックします。(あと、タクシーで30分以内に行ける夜間救急病院があるか)
そうすると休診や予約が取れない時に安心です。セカンドオピニオン的にも診てもらえますし。また、診察がスムーズにいくように、病気ではない時に爪切りなどで1度は診察を受けておくとさらに安心です。

私が目撃した血尿の量は1mlくらいの量だったので、大量な血尿・・・というわけではなかったのですが、明らかに赤いものでした。
病院に行って血尿の写真を見せつつ診てもらったところ、膀胱炎は見受けられず、エコーで子宮に腫瘍っぽいものが見えるような感じである、その子宮の不調のせいで血尿が出ているとのことでした。

先生には、うさぎの腫瘍は開腹手術を行って子宮を摘出するしか方法はない。
①すぐ手術する
②様子を見て食が細くなったら手術する
③手術しない
の選択肢があるので、よく考えるように言われました。

私はずっと健康だったLopの子宮に問題があると言われ、情けないことにかなり動揺・・・

しかも③の選択肢がちょっとよくわからないぞ・・と思っていたら、一般的にうさぎの寿命は8歳くらいで、それを考えるとかなり高齢なので今後を考えて手術するか決断するように、と言われ、「それって余命を考えて金銭的にってこと?!」(とは言えず)、とても嫌な気持ちに・・・絶対③はないです・・・

②については、食が細くなった時点では、痛みなどのしんどさを感じているということなので、そうなるのがわかっていながら様子見するのはかわいそうすぎて論外・・・

ということで①すぐ手術しかない!と即決。

その時Lopは他に持病はなく、食欲も元気も普通にあるうちに手術をお願いしようと思いました。

ところが決意したものの、なんだか不安になりTwitterでつぶやいたところ、うさ飼いさんたちにあたたかいコメントをいただき・・・

この写真のLopめちゃかわいい・・・丸い・・・

この年齢で手術は大きなことだし、落ち着いて、セカンドオピニオンとして別の先生にも見てもらった方がいいと思い直しました。

Twitterではいつも優しく励まされ、良いアドバイスを頂いてばかりで、本当に感謝です・・・!

診断②子宮に腫瘍は見えない?

落ち着いてセカンドオピニオンといいつつも、うさぎの人生時計は人間よりずっと早いので、すぐに別の病院(かかりつけ医)に診てもらいました。

そうしたら、腫瘍っぽいものは見あたらないんだよね・・・とのこと。てっきり腫瘍ですね、と言われると思っていたのでまた動揺する飼い主・・・

子宮は使わないのにあるだけで病気の原因になるし、元気なうちに摘出手術をしてほしいと思っていると伝えたところ、手術はできるけど、高齢のため麻酔から覚めないリスクがあるので、手術については少し慎重に考えようということに。

とはいえ1か月も様子見することはできないので、とりあえず一旦1週間抗生物質のシロップを飲んで血尿に改善がみられないか確認することに。

私の二転三転する忙しい気持ちを記録するTwitter・・・・そしてうさ飼いさんの優しいコメント

診断③1週間様子を見たが改善せず、やはり手術へ

結局お薬を飲んでも血尿がみとめられたたため、やはり手術をすることに。

検査では、子宮がかなり膨張しているという状態ではなく、エコーで子宮が写っている状態だったのですが、うさぎの子宮は正常ならぺしゃんこで細いのでエコーには写らない、写っているということは(腫瘍は見えないので)膿が溜まって膨らんでおり、その膿が血尿のような形で出てきているということでした。

なんか聞いているだけで痛そうですし、子宮使わないのだから若いうちに手術してもらっておけば・・・と、とてもとても後悔しました。歳を取ってから大変な手術になってごめんね・・・

手術するかどうするかについてはTwitterにつぶやいていたのですが、見ず知らずの私にたくさんのうさ飼いさんがメッセージをくださり、本当に励まされました。特に、同じくらいの年齢で避妊手術してその後何年も元気に過ごしたという体験談に心が救われました。ありがとう。

ついに避妊手術!

自分が手術の執刀を行うわけでもなく、手術を受けるわけでもないのに、手術日までとんでもなくドキドキした精神状態の飼い主・・・もう先生に手術してもらい、Lopにがんばって麻酔から覚めてもらうしかないのに、なぞに「どうしよう・・・」となってしまう意味不明な緊張感。

そして当日・・・避妊手術は年齢にかかわらず、手術後は1泊(高齢の場合は2泊する可能性もあるとのことでした)するので、いつものチモシー、ペレット、サプリメント、ご飯入れ、お水入れ、トイレシーツを2泊分用意して、いざ出発。
(最大2泊することを考えて、手術日の金曜日に有給を取って土日もスタンバイできるようにしました)

どこの病院も同じ感じだと思うのですが、午前診療が終わってから午後診療が始まるまでの数時間に手術(とお昼休み)をしているんですね。

Lopも午前中にお預けし、お昼12時以降に手術しますね、ということでした。

そして携帯を握りしめること数時間・・・15時に病院から電話!無事にLopの避妊手術が終わり、先ほど目を覚ましたとのこと!感謝の嵐!!!先生、Lop、心の支えTwitterありがとう!!!

翌日退院できるとのことだったので朝一でお迎えに!

やはり高齢のため麻酔からの覚めはゆっくりだったそうですが、目覚めてくれて本当によかった・・・!

術後の経過

お薬拒否

術後、開腹手術の傷を早く治すためにもまた抗生物質のシロップが処方されました。手術前はジュースかのようによろこんでいたのになぜか全然飲んでくれなくなり焦りまくりました。(Twitterでは反抗では?とのコメントに納得(笑))

飼い主が下手なせいで抱っこができないのでうまく飲ませられず、後ろから抱え込んで口にグイっとシリンジを押し込む形になり、かなりかわいそう・・・。泣

1週間後の診察で手術の傷がよくなっていたので、もうお薬やめていいよ~となり助かった。

飲水量の低下

術後はなんだかお水の減りが少ないと思っていたところ、先生によると子宮に疾患があると飲水量が増えるので、むしろ正常に戻っているといわれました。(ということは、お水飲む量が増えていたことも、予兆だったのか・・・)

術後5日目に急に元気に!

術後は、やはり子宮と卵巣を摘出する大掛かりなことの後なので、ぐったりじっとしているわけではないけれど、なんかぼんやりぽてっと寝ていることが多かったです。食欲は普通にあり、生野菜もサプリメントも食べていましたが、本調子ではないのがわかり、不安な日々。。。

そんな中、術後5日目、急に元気が戻ったのが雰囲気でわかりました!やったー!このころから食欲も増えてきました。いままでペレットはそんなに好きじゃなくていつも残していたのが、完食するほど。(先生にはシニア用のフードに徐々に切り替えて肥満にならないようにね、とアドバイスされました。)

病理検査の結果:子宮腺癌

Lopがどんどん元気になってうれしい飼い主。そんな中、病院から電話が・・・

病理検査の結果が出て、「子宮腺癌」でした。

術後のお迎え時に、ホルマリン漬けの摘出した子宮と卵巣を見せていただき、先生は肉眼では腫瘍は見受けられなかったが、だいぶ膿がたまって膨らんでいた、とのことでした。病理検査も一応しておきますか?くらいだったのですが、まさかの悪性腫瘍でした。電話の先生のお声も暗くて(Lopと私の気持ちに寄り添ってくれる先生なので)、悲しかったです。。

私がLopにしてあげられるのは、がんが転移していないことを祈り、今までどおり毎日観察しておいしいごはんをたくさん食べさせてあげて、異変があれば早く先生に診てもらうことだけです。

幸い現時点でLopは元気食欲があり、高齢のため、もしガンになっていても進行は遅いとのこと。
今Lopが元気なのはきれいに手術して経過も診てくれている先生(お医者さんって本当すごい)、がんばってくれたLop自身のおかげで、感謝してもしきれません。
病理検査で子宮腺癌だったとわかったことで、あの時思い切って手術をお願いしておいて本当によかったと思いました。

後悔しているのは、Lopが1歳くらいまでに手術をしてもらっておけばよかったということ。
うさちゃんが若ければ若いほど、私と同じように悩んだり凹んだりすることもなく、うさぎちゃんの回復に不安がない状態で避妊手術をしてもらうことができます。
7年前にLopをお迎えしたときは、強く避妊手術を勧められた記憶がないのですが、今の時代ですと、ブリーダーさんから進められることも多くなっているんでしょうか。

小さな体を切って臓器を出すのはかわいそうに思うかもしれませんが、歳をとってから子宮のせいで痛い思いをさせるよりずっといいと思います。

心の支えTwitter民

Lopの避妊手術をするのかしないのか、どうしてもっと若い時に手術してあげなかったんだという後悔、子宮腺癌とわかってからの落ち込みなどの気持ちが混乱した状況で、私の心の支えになってくれたTwitterのお友達には感謝してもしきれません。
見ず知らずの人間にやさしくしてくれてありがとう。

避妊手術にあたって、もちろん書籍や獣医のブログやウェブサイトも見て、知識としての情報を得ることもしましたが、Twitterで同じ経験をした方からの励ましにかなう情報はなかったです。

もし私と同じ状況で悩んでいたり、不安に思っている方がいたら、今度は私がTwitterで声を掛けたいです。よかったら連絡してくださいね。

あなたのシニアうさちゃんがいつまでも元気であなたと一緒にいられますように。

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